熟した濃厚な果実味やダークチョコレート、コクのあるタンニン

このワインについて

ヴェガ・シシリアから約15キロとかなり近いところにボデガス・イ・ビニェードス・アリオンがあります。

ほとんど同じ土地にありながらヴェガ・シシリアとは差別化を図り、ボデガス・イ・ビニェードス・アリオンを代表するワイン、アリオンは、ティント・フィノを100％使用しています。14か月から20か月間、ボルドーから仕入れた新樽のフレンチオークで熟成され、瓶詰めされてからは15か月熟成されます。

熟した濃厚な果実味やダークチョコレート、コクのあるタンニンといったティント・フィノの魅力がぎっしりと詰まったワインが生み出されます。1991年にファーストヴィンテージが売り出され、1993年には生産量の上限を35万本と決め、以後守り続けています。

生産者について

スペインのワイナリーの中でも最も有名なワイナリーの１つと名高く、「スペインのロマネ・コンティ」や「スペインのラトゥール」などの異名を持つヴェガ・シシリア。マドリードの北方、カスティーリャ地方にあるワイン生産地であるリベラ・デル・ドゥエロに拠点があります。1982年に原産地呼称が認められた高級ワイン産地を代表するワイナリーです。

ヴェガ・シシリアがスタートしたのは1864年。フランスのボルドー地方でワイン作りを勉強したトリビオ・レカンダが、国際品種であるカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、マルベックをリベラ・デル・ドゥエロに持ち帰りました。1868年にはトリビオの息子、エロイ・レカンダが、ワイナリー「ボデガス・ヴェガ・シシリア」をスタートさせました。

リビオが持ち帰ったボルドー品種とスペインを代表するブドウ品種であるティント・フィノ（テンプラニーリョ）を合わせて作ったワインが1929年のバルセロナ万国博覧会で金賞を受賞し脚光を浴びたことで、ヴェガ・シシリアの名が知れ渡りました。当時このようなアッサンブラージュのワインは非常に珍しいものでした。

1982年4月に現在の所有者であるアルバレス家が前オーナーのハンス・ネウマンからヴェガ・シシリアを買収し、品質の向上と改革を進め、さらにリベラ・デル・ドゥエロ以外の土地にもワイナリーを設立し、現在５つのワイナリーを所有しています。