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価格71,280円(本体価格:64,800円)
価格8,800円(本体価格:8,000円)
価格13,200円(本体価格:12,000円)
価格11,440円(本体価格:10,400円)
価格12,760円(本体価格:11,600円)
価格10,560円(本体価格:9,600円)
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価格19,360円(本体価格:17,600円)
価格8,624円(本体価格:7,840円)
価格13,112円(本体価格:11,920円)
価格9,680円(本体価格:8,800円)
価格17,490円(本体価格:15,900円)
在庫切れ
価格12,100円(本体価格:11,000円)
価格59,180円(本体価格:53,800円)
価格60,390円(本体価格:54,900円)
価格59,290円(本体価格:53,900円)
価格87,890円(本体価格:79,900円)
価格9,350円(本体価格:8,500円)
価格17,149円(本体価格:15,590円)
価格61,490円(本体価格:55,900円)
コート・ロティ Cote-Rotie
シラーの銘醸地として名高いローヌ地方、その中でもトップクラスのワインを産み出すのがコート・ロティです。ローヌ地方最北部に位置するアペラシオンで、気温差が激しく乾燥している大陸性気候。そもそもコート・ロティを直訳すれば「焼けた丘」で、その名の通り夏の気温は非常に暑くなる地域です。すぐ南はヴィオニエの銘醸地コンドリュー、しかしコート・ロティではヴィオニエを栽培してはいるものの、あくまでシラーの補助的なブレンド用としてであり、白ワインの生産は認められていません。険しい事で有名なローヌ渓谷、コート・ロティはその山がちな地形の標高300m以上に南向きに広がります。もはや断崖絶壁と言っていいほど、信じられない急な斜面にブドウが植えられている所もあり、便利な機械を入れる事は到底不可能…。見ただけで生産者の苦労が伝わってくる光景ですが、苦心の末に造られたワインはローヌ地方にとどまらず、フランスを代表する高品質銘柄として知られるようになったのです。
壊滅から復活したコート・ロティの歴史
元々コート・ロティは、ローマ人によってそのポテンシャルを見い出され、非常に古くから銘醸地として知られるワイン産地でした。紀元前5世紀頃には既にワイン生産が盛んであり、「ヴィエンヌのワイン」と呼ばれるブランドで、ローマ帝国の本拠にまで運ばれて好評を得ていたようです。また「博物誌」で知られるプリニウスも、コート・ロティの区画3つを挙げて、優れたワインを産む畑として紹介しています。
しかし19世紀になると、フィロキセラによってコート・ロティの畑は壊滅、他の産地が復活を遂げていく一方で、平地の何倍も労力がかかる環境という事もあり衰退の一途を辿ってしまいます。なんとかワイン造り自体は続いていたものの、消費されるのは地元がほとんどで、やがてフランス本国でさえ知名度の低い銘柄にまで落ちぶれてしまった模様…。それが一転し現在のように、ボルドーやブルゴーニュなどと並び称されるワインにまで名を高めたのは、実は1970年代という最近になってからの話でした。その立役者になった生産者こそ、コート・ロティを代表する偉大なドメーヌとして知られるギガルだったのです。
コート・ロティのギガルと有望な生産者
初代エティエンヌ・ギガルがギガル社を創設したのは1946年。現在でも基盤となる多くの銘醸畑を獲得し、二代目のマルセル・ギガルと共にドメーヌを拡大していきました。ギガルが造るコート・ロティの品質は極めて秀逸で、1970年代からその存在がだんだん世界に知られるようになり、産地としても評判を高めていきます。さらにロバート・パーカー氏が高い評価を与えた事で、その人気は爆発的なものに。それまで地酒程度の価値しかなかったコート・ロティは、ギガルの存在によって昔が嘘のように、数万円の値をつける高級ワインへと変貌を遂げました。現在もコート・ロティと南のコンドリューでは、ずば抜けた存在感を誇る特別な生産者として君臨しています。
こうした功績もあって、とにかくギガルばかりが目立つコート・ロティですが、他にも高い実力を持つ生産者が存在しています。まずギガルに匹敵すると評されるルネ・ロスタンは、コート・ロティとコンドリューに秀逸な畑を持ち、評論家からも高い評価を得ているドメーヌ。ガングロフは型破りなアーティスティックなラベルと裏腹に、優雅で繊細なワインを造っている面白い生産者です。ジャン・ミッシェル・ステファンはコート・ロティでビオディナミ農法を実践する自然派の造り手。ドメーヌ・ジル・バルジュやドメーヌ・ジャスマンといった老舗どころも、日本での流通量は少ないながら愛好家に定評があります。その他にもローヌ地方全域で活躍している、タルデュー・ローラン、ドゥラス、シャプティエ、ポール・ジャブレ・エネなどの生産者たちも、コート・ロティにおいて優れたワインを造っています。
相反する特徴のシラーを産むコート・ロティ
コート・ロティの産地は2つの丘に分かれており、一方は「コート・ブリュンヌ」で力強く男性的なワインを産み、もう一方の「コート・ブロンド」は繊細で女性的なワインを産むとされています。両方のブドウをブレンドする事でバランスを取る事も多いですが、コート・ブリュンヌで長期熟成を視野に入れた濃密な造りのワインがある一方、コート・ブロンドでブルゴーニュのようなエレガントさを目指す生産者もいて、同じコート・ロティでも方向性が異なるのが面白いところです。
またコート・ロティには、特に優れているとされる単一畑が存在しており、こちらもギガルによって有名になった「ラ・ムーリーヌ」「ラ・ランドンヌ」「ラ・テュルク」の3つ。いずれもコート・ロティの最高傑作であり、希少なバックヴィンテージに至っては、時に10万円を超えるような事も珍しくありません。この中でラ・ムーリーヌは、凝縮感がありながら非常に繊細で上品なワインとなり、この畑に限っては他の生産者のワインも見かける事があります。ラ・ランドンヌはより濃厚でタンニンが豊富、ガッチリとしたストラクチャーを持つ堅固な造り。ラ・テュルクは特に希少性が高く、凝縮感たっぷりながら果実味も豊富でしなやかな造り、他の2つとはまた別の個性を備えています。