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価格11,000円(本体価格:10,000円)
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価格9,339円(本体価格:8,490円)
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シャトー・バタイィ
Chateau Batailly
シャトー・バタイィは、ボルドー・ポイヤック地区にある、メドック格付け5級のシャトーです。日本語では「バタイエ」と表記することもあります。日本ではあまり多くの数は輸入されませんが、堅実で歴史あるワイン造りで定評があるワインです。シャトー・バタイィの歴史
シャトー・バタイィはポイヤック地区のサンジュリアン寄りの位置にある、総面積90haのシャトーです。南にはシャトー・オー・バタイィ、北にはグラン・ピュイ・ラコストが隣接しています。ジロンド川からはかなり離れた内陸にある場所であり、樹木に囲まれて立地的には目立たない場所です。
バタイィの歴史は古く、その語源は「Battle」です。14世紀に起こった百年戦争が、現在のシャトーや畑の位置で繰り広げられたことが名前の由来となりました。百年戦争から数百年後に、最初のブドウの苗木がバタイィの土地に植樹されたことから、シャトーの歴史が始まります。
18世紀から19世紀にかけ、サン・マルタン兄弟姉妹、ベドー提督、ダニエル・ゲスティエ家、銀行家のコンスタン・アルフぇンなど所有者を転々とします。1929年にボリー家がオーナーになってから、現在の体制が築かれることとなります。1942年にはシャトー・バタイィとシャトー・オー・バタイィに分割されました。バタイィとオー・バタイィは現在でも比較されることがあり、同じメドック5級格付けではありますが、昔からバタイィの方が評価は上です。バタイィは力強いポイヤック地区のスタイル、オー・バタイィは気品のあるサンジュリアン地区のスタイルと言われるように、両者には味わいでの違いがあります。
一般市場であまり流通しない特殊なシャトー
しかしシャトー・バタイィのワインは過小評価されているという声も多く見られます。その要因として挙げられるのが、オーナーのカステジャ家(ボリー・マヌー社)です。ボルドーはオープンマーケットが基本ですが、バタイィはオーナーが流通をコントロールしているため、一般市場で自由に売買したり試飲したりすることができません。
ロバート・パーカーは、シャトー・バタイィを「消息通たちの秘蔵っ子」と表現したことがあります。足取りがつかめないワインをよく知る人たちから評価されているということで、十分にバリューの高いお値打ちワインということです。
シャトー・バタイィのワイン造りの特徴
4種類のブドウ品種をブレンドするのが基本で、カベルネ・ソーヴィニョンが約80%、メルロが15%、カベルネフランが1%、プティ・ヴェルデが2%となっています。配合比率はヴィンテージにより微妙に異なり、カベルネ・ソーヴィニョンとメルロだけで作られる場合もあります。
平均樹齢45年の樹から手摘みで採取されたブドウの果実は優しくプレスされ、温度管理ができるステンレスタンクで15〜20日間ほど発酵させます。その後新樽率55%の樽で16〜18ヶ月熟成させます。2001年からは、ボルドー大学のドゥニ・ドュヴルデュー(Denis Dubourdieu)氏が、醸造コンサルタントに就任しました。クラシカルな醸造スタイルに現代らしい緻密さが加わり、バタイィの評価を上げる大きな要因となっています。
生み出されるワインは、ボルドー・ポイヤックらしく男性的でがっしりした印象で、スイートなカシスのフレーバーも楽しめます。人を驚かせるような意外性や興奮をもたらすことは少ないですが、品質が信頼できるワイン造りを行っているのは確かです。
シャトー・バタイィの評価
シャトー・バタイィは伝統的なボルドースタイルのワインで、しっかりした色づきや骨格のある力強さを備えた、クラシカルなポイヤックと評されてきました。若いヴィンテージでは硬い印象があり、タンニンが強くて飲みやすいとは言えませんでした。そのため、柔らかく香りを開かせるには10年以上熟成させる方が良いというのが一般的な評価となっていました。無論その背景には、バタイィがかなり長期間の貯蔵にも耐えられるというプラスの評価も含まれています。
しかし2001年ヴィンテージから品質向上のスピードが増した結果、長期熟成させなくとも早いうちからフレッシュな果実味が楽しめるように品質が変化してきました。豪快さ・華やかさはそれほどありませんが、健全でまとまりのある味わいが楽しめます。新しいヴィンテージで約4,000円〜5,000円、古いものでも15,000円ほどと、ほぼ5級格付けに相応しい価格となっています。
先述したようにシャトー・バタイィの販売方法は特殊であり入手経路が非常に限られるため、世間の評価にあまり触れることができず、過小評価を受けてきたという背景があります。ただしこの独特な販売方法のおかげで、投機を目的とした価格高騰から逃れることができているという側面もあります。日本に輸入される量も非常に限られていますが、見かけることがあったら一度手に取ってみてはいかがでしょうか。